■相模原の湖を巡る(スズキ ジクサー)

ダム巡りと、あんぱん

 

神奈川県相模原というと、個人的には、神奈川県の一番端(北)にあって相模湖がある街、という感じだったが、実は政令指定都市で人口は72万人で、なんと、鳥取県、島根県、高知県の人口を上回るらしい。びっくり。

 

で、そんな都会の相模原市ですが、やはり市北部は山々に囲まれて自然に恵まれている。そして、実は湖が多い。相模湖を筆頭に、宮ケ瀬湖、津久井湖、城山湖などがあります。

 

まずは、中央高速の相模湖東ICを降りてすぐのところにある相模湖[sagami lake]。遊覧船をはじめ、昔はレジャーを楽しむ湖ということで名をはせていましたが、今や、時代の流れとともに静岡那たたずまいを見せています。

県立相模湖公園より(駐車場有料)

 

そこから湖沿いを走り、次は津久井湖[tsukui lake]に。ダムの上を幹線が走ってます。

 

ここのダム名は城山ダム。でも、近くに城山湖という小さな湖もあって、その城山湖のダム名は本沢ダム。こんがらがりそうです。

 

そして、ライダーが多く走っているという宮ケ瀬湖[miyagase lake]に。宮ケ瀬湖畔園地には、ちょっと懐古的なみやげ店が並ぶ。いろいろ面白いものもあって、個人的には超おすすめの場所(駐車場有料)。

 

湖畔には、こんなのがあったり…

 

近くの旅館みはるの食堂では、チョコ(きのこの山)が入ったダムカレーも頂けます。あ、近くのガチャガチャで、ダムラバーなるものがあったのでやってみました。

 

そのあと、少し走って、今度はライダーたちがよく集っているという「鳥居原ふれあい館[toriihara hureai building]」の駐車場に。休日とあって、バイクも多く、また四輪のオフ会っぽいのも行われていて、ちょっと、プチ大観山PAの様相を呈してました。

 

まあ、ライダーが集まるということで、このあたりの湖沿いの道は、バイクがよく飛ばしているので走行は注意。ちなみに宮ケ瀬ダムにも行ってみましたが、残念ながらゲートが閉まられていて中までは入れず。ここは放流会みたいものが一般公開で行われているので、それに合わせてツーリングに来るのも楽しそう。

 

最後に、道中にあった「丹沢あんぱん[tanzawa anpan]」をお土産に買って帰りました。結構な人でにぎわってましたが、お味はまあまあ、かな。いろいろな味があります。

 

(C)Google

 

 

 

■大磯〜東海道宿と曽我物語 悲恋の即席を巡る

曽我物語と、湘南発祥の地

 

大磯といえば、東海道五十三次の八番目の宿場として栄え、明治から昭和初期にかけて多くの要人の別荘が建てられ、歴代総理大臣が8人も邸宅を構えた風光明媚な場所である。

 


大磯宿小島本陣跡〜東海道の宿場町として栄えた大磯宿にあった三つの本陣のうちの一つ。

 

 

特に、故吉田茂は、昭和19年ごろから生涯を閉じる昭和42年まで大磯の邸宅で過ごし、その地は今は整備され、大磯城山公園として一般にも開放されている。園内からは箱根連山や富士山などの眺望も素晴らしい。

 


東海道松並木〜1604年、東海道整備時に植樹。歌川広重も描いた。

 


化粧坂の一里塚〜日本橋から16里目の一里塚。

 


宇賀神社〜創建が717年以前という古社。鳥居が並び風情がある。

 


相模国総社 六所神社〜二千年以上前の創建で、相模国の総社。女性に強いご利益あり。

 


旧島崎藤村邸〜藤村が71歳で永眠するまでの二年余を過ごした。

 


湘南発祥の地碑

 

ちなみに大磯は、日本三大仇討ちの「曽我物語」の曽我十郎と愛を育んだ大磯宿の遊女の虎との悲恋の場所でもある。。二人の共に過ごした月日は三年であったが、十郎が仇討ち後に命を落とした後、64歳で亡くなるまで、十郎の鎮魂に生涯を捧げ、愛を貫いた。

 


化粧井戸〜虎が化粧をする際に使ったと伝わる井戸。

 


延台寺〜十郎と結ばれた虎が、曽我兄弟の供養のために開いたお寺。

 

近くには、照ヶ崎海岸や湘南平などの風光明媚な場所も多いので、ぷらっと立ち寄ってみるのも楽しい。

 


照ヶ崎海岸〜大磯港のすぐ隣りにある海岸。富士山がきれいに見える。

 


湘南平〜湘南や箱根、富士山の絶景を望むことができる。

 


西湘バイパスの西湘PAより湘南の海を臨む。

 


宇賀神社

■三浦半島お勧めスポットBEST12(BMW G310GS)

首都圏のリゾート半島

 

首都圏からぷらっとツーリングするのにお勧めなのが三浦半島だ。都区内からならバイクで1時間足らずで行けて、シーサイドランを楽しめて、風光明媚な景色やグルメも数多くある。エリア的には広くはないが、じっくり回れば1日以上かかるし、ポイントを絞れば半日で楽しめるエリアだ。

 

都心からのアクセスは横浜横須賀道路が便利で、逗子から半島を回るなら逗子ICから逗葉新道(要現金50円)に、東側から回るなら横須賀ICから本町山中有料道路(要現金210円)経由で横須賀市街に入るか、混んでいる横須賀市街をパスするなら、終点の馬堀ICからの方が便利だ。

 

 

お勧めは、三浦半島の海沿いを時計回りに回るルート。三浦半島の見どころの多くが海側にあり、時計周りで車線の左側走った方が、より海の近くを走れるし、晴れていれば、逗子側から富士山越しに夕焼けが眺められる。

 

今回は、鎌倉と横須賀市街以外の、三浦半島のお勧めスポットを勝手にランキング付けしてご紹介致します。

 

・12位「浜諸磯」〜油壷のすぐ近くにある磯浜。磯を少し歩くが、建っている灯台がかっこういい。

 

 

・11位「ペリー公園/野比海岸」〜ここに、あのペリーが上陸して歴史が変わったのか、と感慨深く上陸記念碑を見るのも乙なもの。野比海岸は静かでくつろげる。

 

 

・10位「燈明堂海岸」〜昔は処刑場だったが、今は水が綺麗で静かな隠れ家的な海岸に。和式灯台の燈明堂灯台もある。

 

 

・9位「森戸神社」〜境内には、咳止めのおせき稲荷や水天宮がある。境内の裏から海岸に出られる。参拝用の駐車場あり。

 

 

・8位「剱崎」〜磯刷りの名所。観光化されておらず、波で浸食された岩の造形によるちょっと神秘的な場所。足元注意。

 

・7位「城ヶ島」〜馬の背洞門(画像左)まで駐車場から徒歩約10分。雨の日は足元が滑る&濡れるので×。城ヶ島に渡るのに城ヶ島大橋で要現金50円

 

 

・6位「披露山公園」〜近くの大崎公園からの景色もいいが駐車場が無いので、バイクで行くなら駐車場完備の披露山公園の方がお勧め。ただし、道が分かりづらいので、ナビ等があった方が便利。お猿さんがいる小動物園あり。

 

 

・5位「立石公園」〜国道134号線沿い。まさに浮世絵的な景観が素晴らしい。富士山が見えていたら必見。駐車場あり。

 

 

・4位「三浦海岸」〜ザ・三浦の海。道沿いにファーストフード店やファミリーレストランがあるので、海を眺めながら休憩ができる。

 

 

・3位「観音崎」〜東京湾の眺めが良く、日本最初の洋式灯台や砲台跡の戦争遺跡がある。意外と登って歩くので要注意。

 

 

・2位「三崎(マグロ)」〜三崎といえばやっぱりマグロ。画像は「三崎 七兵衛丸」の「活きイキ刺身定食(1,620円)」

 

 

・1位「荒崎公園」〜三浦半島屈指の好景観。「夕日の丘(画像)」と「ピクニックの丘」の二種類の絶景が望める。無料駐車場あり。

 

(C)Google

■三浦半島vs房総半島(スズキ GSR250)

まぐろvsくじら

 

首都圏の日帰りツーリングエリアとして人気の高い三浦半島と房総半島。古の昔には、相模国(三浦半島)の北条氏と安房国の里見氏が、各々その覇権を争った場所でもあり、東京湾を挟んで今なお、その確執が続いているようにも思えてしまう。現在、東京湾フェリーで結ばれている両半島だが、どちらがツーリングポイントとして勝っているのか、その覇者を調べに、まずは江の島や富士山が見える三浦半島の披露山公園からスタート。国道134号線〜三崎〜南房総〜海ほたるとぷらっとツーリングに行ってみた。

 


長者ヶ崎〜海に突き出た岬があり、好天時には富士山や相模湾を一望できる。国道134号線沿いに有料(平日は無料)駐車場あり。

 

右手に富士山や江の島が浮かぶ相模湾の景観を楽しみながら、国道134号線を走っていると、逗子、葉山、佐島まdの、マリーナで有名なブランドの地名が次々と現れてくる。さすが、国内随一のブランド半島。国道沿線には横文字系のカフェや雑貨屋さんが点在していて、そのおしゃれ感に、ヘルメットの中でサザンの歌を鼻歌交じりに歌いながら気分も盛り上がり、走っていても飽きない。但し、海沿いの一本道のため、渋滞は覚悟。距離のわりに移動時間はかかる。

 


立石公園〜高さ12mの巨岩(立石)を中心に広がる絶景ポイント。夕陽の時間が特にお勧め。国道134号線沿いで、無料駐車場あり。

 

三崎に入ると、各所で見られる「まぐろ」の看板とともに、急にローカル色が強くなり、ツーリング感が高まってくる。周囲には油壷や城ヶ島などの観光ポイントもあるが、限られた時間の中ではそちらに立ち寄るより、海沿いの県道215号線を走って久里浜に向かう方がお勧め。風光明媚な宮川港や宮川公園の風車、剣崎灯台などがある、半島随一のツーリングスポットで気分爽快なシーサイドランを楽しめる。

 


東京湾フェリー乗り場そばにあるペリー公園前の海岸。プチ南国感を味わえる。

 


三浦半島の久里浜からフェリーに乗船。房総半島の浜金谷へと向かう。

 

◇東京湾フェリー
神奈川県久里浜と千葉県浜金谷を結ぶカーフェリー。だいたい一時間毎ごとに出航している。二輪車は約30台の乗船が可能だが、先着順での乗船となる。約40分ほどの船旅だが、甲板で間近にかもめが飛んでいるのを見れたり、東京湾を航行する大型船や自衛艦などが眺められたりと、旅気分を満喫できる。冷暖房完備の船内では、ソファーに座りながら仲間と談笑したり、しばしの休息を取ることが可能だ。

 

[運賃(片道料金)]
750cc以上 2,310円
750cc未満 1,940円
125cc未満 1,210円
※上記料金については運転者1名の運賃を含む。他の同乗者については、旅客運賃720円(大人)が必要。

 

東京湾フェリーで房総半島に入ると、ローカルな雰囲気がより一層高まり、ツーリング気分もますます高騰してくる。東京湾を挟んでのこの変化に驚きつつも、逆にそれを楽しみながら、大型タンカーや漁船が浮かぶ東京湾を右手に眺めながら、海沿いの国道127号線を南下する。

 

富士山が遠望できる相模湾に比べると、やはり眺望的には若干物足りなく感じるものの、道沿いに点在する漁港の風景を眺めながら走ると、鼻歌こそ出ないものの三浦半島西岸の走行時とはまた違う”ツーリングをしてるな〜”感がいい。

 

好天時なら、フェリー発着所の浜金谷からすぐの場所にある、鋸山 日本寺はお勧めの立ち寄りスポットだ。全体的にこじんまり感が高い、三浦半島〜南房総ツーリングにおいて、スケール感の大きい景観を望むことが出来る。但し、山頂の駐車場へと続く有料道路は二輪車通行禁止のため、麓の無料駐車場にバイクを停めて、有料のロープウェイを使わなければならない。

 

鋸山 日本寺〜約1300年前に開山した古刹。突き出た岸壁から下がのぞける有名な「地獄のぞき」のほか、大仏様や岸壁に彫刻された百尺観音など見どころ満載(拝観料600円)。

 

その後、館山に向かうには、館山自動車道を使う方が時間短縮のためにも賢明だ。時間があれば海沿いの道を走るのもいいが、通行量が多いのと三浦半島感覚でなめていたが、里見八犬伝で有名な安房の国は広い!(浜金谷〜洲崎は約30kmもある)。

 

館山からは、やはり人気の房総フラワーラインを走りたい。道の両側に延々と花が咲き並び、右手には太平洋を眺めながら走る爽快感は、まさに南房総ツーリングのハイライト。トロピカルリゾート地っぽい「道の駅 南房パラダイス」も、是非立ち寄ってみたいところだ。

 


野島埼灯台〜明治2年に建てられた、日本最初の洋式八灯台のひとつ。日本の灯台50選にも選ばれていて、国の登録有形文化財。入館料150円。

 

◇マグロとクジラ
〜同じ赤身ながら別物の食感〜
ツーリングを彩る「グルメ」。海に面する三浦半島、そして房総半島と、ともに海産物は豊富だが、特にお勧めは三浦のまぐろと和田町のくじらだ。神奈川県のマグロ漁の基地である三崎港やその周囲には、リーズナブルにまぐろを食べられるお店が多くあるので、事前にネットで候補をいくつか決めてから行く方が○。ただし、開店時間が11時くらいからのお店が多いのと、人気店は海外からの観光客などで平日でも並ぶことがあるので要注意だ。また、日本国内に5つある捕鯨基地のひとつ、千葉県の和田町やその周辺では、今や希少となったくじらの肉を食すことが出来る。ただしこちらは三崎と違ってお店が少ないことと、営業時間や定休日がまちまちなため、やはりネット等で事前に確認してから行った方がいい。せっかくならくじら料理専門店を訪ねてみたいが、上記の「道の駅 WA・O!」内の食事処は不定休ながら、ずっと開いていて入りやすいのでお勧めだ。店内にはくじら関連のお土産も充実している。まぐろとくじら、同じ赤身ながら全く違う食感なので、食べ比べも楽しい!

 



日鉢ばぐろと湘南名物の釜揚げしらすが乗った黄金コンビ「釜揚げしらすまぐろ丼(1,200円)」(※画像)ほか、大トロ、中トロなどのマグロ満載の「活きイキ刺身定食(1,620円)」、限定「中落ち丼(972円)」などが人気の三崎「まぐろ定食 七兵衛丸」。

 



全長26mもの地球最大の動物シロナガスクジラの巨大骨格標本が屋外展示されている「道の駅 WA「・O!」内の食事処では、くじら刺身(1,200円)」(※画像)ほか、いろいろな味わいを楽しめる「くじら食べ比べ定食(950円)」や、昔懐かしの限定「くじら給食(600円)」などくじら料理ふが各種あり。

 

三浦半島vs房総半島、その対決はそれぞれいいところがあり、「おしゃれにゆっくり、気軽にツーリングする」三浦半島と、「がっつりとツーリングしている感を楽しむ」房総半島ということで、比べることのできない各々の半島ならではの風情もあり、あえて勝負をつけるなら「引き分け」ということになりました。三浦半島と房総半島の両半島を走って感じたことは、それぞれの半島の雰囲気が全く異なっていて、比較ができないということ。また、フェリーに乗りだけで、この全く異なった雰囲気のそのぞれの地域を1日で回って楽しめるという発見もありました。まだまだ両半島にはツーリングで楽しめる場所がたくさんあります。

 

ちなみにペリーが久里浜ではなく、浜金谷に来航いていたら、歴史、いや、三浦半島と房総半島の雰囲気は、今とは全く変わっていたんでしょうね。

■三浦八景と鎌倉(スズキ ジクサー)

思い立ったがマグロ丼!

 


横浜横須賀道路

 

首都圏からアクセスがよく、逗子や葉山、横須賀などのブランドタウンがあることからお洒落なイメージがある三浦半島だが、実は常に戦、そして要衝地としての歴史を辿ってきた。

 

半島名の由来ともなり平安時代には半島一帯を領地としていた三浦氏だが、源頼朝の挙兵に帯同して鎌倉幕府を興した立役者となったものの、後に執権の北条氏との幕府内での権力闘争に敗れ、主家は滅亡。その後、三浦氏の傍系が半島を領土としたが、相模で勢力を急速に拡大していた北条早雲との戦いに敗れ、三浦氏は滅亡した。以降、千読時代は北条氏の領地となり、半島は安房の里見氏との争いの場ともなった。

 


ペリー公園前

 

江戸時代に入り、三浦半島は江戸湾を守る要として諸藩が沿岸の警備についたが、1853年にペリー率いるアメリカ艦隊が浦賀に上陸し、ある意味、それが引き金ともなり明治維新を迎えた。その後、国防の拠点として横須賀に海軍の本拠地が設けられ、日露戦争の旗艦「三笠」の本籍地ともなり、首都東京を防衛するための東京湾要塞として、猿島や千代ヶ崎、観音崎ほか半島の各所に砲台や高射砲が設置された。

 

今なお、三浦半島にはそれらの戦争遺跡が数多く残されており、当時を偲ぶことができる。

 


三浦半島南岸の道

 

◇横須賀
三浦半島最大の都市。在日アメリカ海軍や海上自衛隊の基地があるため、港内にいろいろな軍艦を見ることが出来る。また、海軍カレーやヨコスカネイビーバーガーの発祥の地であり、訪ねて楽しい街だ。

 


三笠公園〜日露戦争などで活躍した戦艦三笠が展示されている。船内見学可。

 


どぶ板通り〜スカジャン、ミリタリー、ご当地ハンバーガーなど、テイストフルなお店が多く、見ていて楽しい通りだ。

 

さて、平成13年に自治体らによってえらばれた三浦半島の新「八景」。三浦半島を一周するように選定されているため、三浦半島をツーリングするのにもいいコースになっている。今回、この八景を見に三浦半島を回ってみた。

 

 

・灯台(燈明堂)の帰帆(※帰帆〜(夕暮れ時に)船が港に戻る様)
浦賀にある燈明堂は、1648年に建設された和式灯台で、明治時代までその灯りを東京湾に灯し続けた。幾度も崩壊し、その都度再建されたが、洋式の観音崎灯台が出来、その役目を終えた。石垣のみ残されていたが、1989年に復元された。Pあり。

 


復元された燈明堂

 


燈明堂のすぐ脇にある浜辺は、水の透明度が高く、休憩におすすめの隠れ好景観スポットだ。

 

 

・猿島の晴嵐(※晴嵐〜春、または秋)
東京湾に浮かぶ無人島の猿島。バイクで渡島は出来ないが、バイクを置いて三笠公園から連絡船で10分ほどで行ける(往復:1200円)。要塞の島として、砲台や兵舎が作られたため、戦争遺跡が多く残っており、一昨年に国史跡に指定された。小一時間で全島を見ることができる。

 


東京湾の守り口として要塞化した猿島。全ての施設が島の外(外観)から見えないように作られている。

 

・神武寺の晩鐘(※晩鐘〜沈んでいく夕日とお寺の鐘楼)
神武寺は、逗子にある724年創建の古刹で、かながわの景勝50選、及び逗子八景にも選ばれている。鎌倉時代の歴史書「吾妻鏡」によると、源頼朝が崇敬し、源実朝も参詣したとのこと。鐘楼は1859年に鋳られた。参拝用の駐車場あり。ただし駐車場まで急坂(舗装路)なので走行注意で。

 


鐘楼のほか、1761年建立の楼門や1733年建立と言われている総門、また薬師堂などがあり、重厚な趣を感じる古刹だ。

 


神武寺から徒歩40分くらい山道を歩くと、鷹取山にたどり着く。展望台からは360度の景観が眺められる。ほか高さ8mの磨崖仏も彫られている。

 

◇鎌倉
1180年に源頼朝がこの地に入り、平家滅亡の後、鎌倉幕府を開いた。源氏の将軍が三代で途絶えた後、執権の北条氏が実権を握り、約150年にもわたる鎌倉幕府を形成した。市内には多くの国宝や当時の史跡が残っており、世界遺産暫定リストにも登録されている。市街地は渋滞しがちだが、バイクだと意外と回りやすい町だ。

 


銭洗弁財天〜お金を洗うと増えて戻ってくるという。

 


佐助稲荷神社〜鎌倉最強と言われる出世、開運スポット。

 


円覚寺〜鎌倉五山の第二位。舎利殿と梵鐘が国宝。門前は有名な紅葉スポット。有料駐車場あり。

 


第六天社〜建長寺のそばにある風情ある階段が特徴。残念ながら立入禁止。

 


化粧坂切通し〜天然の要害である鎌倉に入る陸路「鎌倉七切通し」の一つ。源氏山公園(Pあり)からがアクセス至便。

 

・大佛の秋月(※秋月〜秋の夜の月)
大佛とは高徳院にある鎌倉大仏のことで、正式名称は鋳造阿弥陀如来像。国宝である。高さは約11.3mで、1252年頃に造営が始まったといわれる。拝観時間 8時〜17時30分(10月〜3月 8時〜17時) 拝観料 大人200円(有料駐車場あり)。

 

写真提供:鎌倉市観光協会

鎌倉大仏

 

・建長寺の暮雪(※暮雪〜夕方もしくは夜の雪景色)
1253年の創建で、鎌倉五山の第一位。日本で最初の禅寺でもある。梵鐘ほか国宝を3点、仏殿や山門など20数点もの重要文化財を保持する。拝観時間 8時30分〜16時30分 拝観料 大人300円(有料駐車場あり)。

 

・大塔の夜雨(※夜雨〜夜の雨)
大塔(大塔宮)とは鎌倉宮の別名。1869年、明治天皇によって悲運の護良親王を祀るために創られた神社で、日本の歴史上唯一、天皇自らが創建した神社でもある。親王が幽閉されたと伝わる土牢や親王の像あり。拝観時間 9時30分〜16時30分 拝観料 大人300円(参拝者用駐車場あり)。

 


鎌倉宮

 

・城ヶ島の落雁(※飛んでいる雁の群れ)
三浦半島の最南端にある自然島の城ケ崎。源頼朝が訪ねたり北原白秋が誌を詠んだりと古来からの景勝地でありながら、里見氏が戦のための砦を作ったり、戦時中は砲台を置かれるなどの歴史も合わせ持つ。1960年に城ヶ島大橋が開通し、島への往来が至便になった。多くのウミウが飛来するウミウ展望台あり(有料駐車場あり)。

 


島の南側にあるウミウ展望台。駐車場から少し歩く。

 

・長者が崎の夕照(※夕照〜夕日と赤い水面)
三浦半島から相模湾に突き出た岬の長者が崎。戦国時代、この地で三浦軍と北条軍の戦いがあり、その戦いで岬の一部が崩落したことから、大崩壊(おおくずれ)と呼ばれていた。各詩人が詩を詠んでいる景勝地であるが、戦時中には砲台が置かれていた。夕日が富士山や伊豆半島を赤く染める様は幻想的だ。駐車場あり(休日有料)。

 

 


鮮味楽〜三浦漁港にあるマグロ料理店。旬の味を楽しめる。マグロの丼ぶりは1650円から。写真は「今日のどん(2050円)」。11:00〜19:00(土日祝日は19:30まで)火曜日定休

■鎌倉・江の島(スズキGSR250)

近くて遠い町、鎌倉

 

 

都心からほど近いこの古都は、不思議とバイクのツーリングスポットとして紹介されることは少ない。

 

その昔、鎌倉七口しか入り口がないと言われた自然の要害らしく、アクセスが不便なせいか、はたまたバイクを停める場所がないからなのか…。でも、それらは、古来鎌倉の姿を今に残している証拠…とも言える。

 


化粧坂〜鎌倉七口のひとつ。源氏山公園内にあり、行きやすい。

 


朝比奈切通し〜朝比奈IC近くだが、場所が分かりづらいので要注意。

 

その歴史や史跡は京都や奈良に匹敵し、国宝も国重文も数多くあるこの町を訪ねないのはもったいない。確かに渋滞が多く、車で回るのは大変だが、小回りのきくバイクならば、細い路地や坂道も気兼ねなく入って行ける。特に、今回のバイクのGSR250ならでは、だ。

 


円覚寺〜梵鐘と舎利殿が国宝。近くの建長寺も国宝多数あり(P600円 拝観料300円)

 

そんな古都鎌倉、実は、当初のイメージとはまた違った町でもあったのだ。

 

1902年、藤沢〜鎌倉間開業。既に110余年もの歴史を持つ江ノ島電鉄、通称「江ノ電」。鎌倉、江ノ島、稲村ケ崎などを走るこの電車は、お洒落な車両と車窓から眺める風光明媚な景色に、地元のみならずそのファンは多い。

 

 

お勧めの江ノ電の撮影スポットは、鎌倉高校駅前。大きな三脚を持っていけば、意外と何本も電車が来るので、自分撮り用のシャッターチャンスは多い。ただし、海岸線の渋滞や観光客の来訪増を考えると、やはり平日の早い時間に限る。電車単体の撮影なら、極楽寺トンネルもお勧めだ。

 

 

小さな運転士

 

その江の電には、テレビでも放映された、ひとつのドラマがある。

 

1988年、難病を患っていた当時16才の少年。幼い頃に母を同じ病気で亡くし、会社員の父に男手一つで育てられた。しかし、彼の病状が悪化し、余命、僅かに。息子の、「好きな母を見舞う時に乗っていた江ノ電の運転手になりたい」という夢を叶えるべく、父はボランティア団体に掛け合う。

 

その話しを聞いた江の電の職員達は、彼の夢を叶えてあげるべく検討するが、鉄道法の規定により夢に応えてあげられない。それでも職員達は、何か方法がないものかと法律を調べ、ついには検車区で監督者立ち会いならば、それが可能な事が分かった。

 

当日、少年は新調した制服を着用し、彼の夢である、江ノ電を運転することが出来た。

 

その3日後、少年は天に召された。

 

そして、その10年後の2008年。江ノ島電鉄は、“運転士になりたい”という夢を叶え亡くなった少年を正式に運転士に任ずる辞令書を、「ぜひ夢の続きで」と、少年の父に手渡した。

 

また、少年の父の友人から江ノ電宛に寄贈された鉄道模型が、江ノ島駅にて展示されている。江ノ電のHPでは、「彼はジオラマ上を走る江ノ電の運転手として、これからもご活躍されるでしょう」と綴られている。

 

ジオラマのボタンを1回押すと、ミニ江ノ電が1分20秒走るそうだ。

 

そんなドラマを持つ江ノ電。そしてジオラマを走る少年に、会いに行ってみてはいかがだろうか。

 

 


由比ガ浜より、江の島越しの富士山を望む。

 


由比ガ浜はサーファーも多い。また、トンビも多いので立ち食いはしないこと。上空から狙われてケガをします。

 

 

古都鎌倉

 

「いい国作ろう、鎌倉幕府」
そんな語呂合せで覚えた、鎌倉幕府の創設年。しかし近年、その解釈が変わり、今は1185年、「いいはこ創ろう鎌倉幕府」になっているそうだ。なんか、ピンとこない感じではあるが…。

 

驕る平家は久しからず。平家の専横政治に不満をもった武士達と呼応して挙兵した源頼朝は、かつて、父兄と住んだ鎌倉の地に御所を造営し、また、鶴岡八幡宮を移設して、鎌倉幕府の礎を創った。その後、富士川の戦い、屋島の戦い、壇ノ浦の戦いなどで勝利し、平氏を滅ぼし、天下に覇を掲げた。

 


鶴岡八幡宮〜鎌倉と言えばココ。国重文多数(二輪Pなし 拝観無料)

 

しかし、実際に鎌倉幕府は約150年も続いたが、源氏が治めたのは、3代わずか約30年のみ。それ以降は、執権である北条氏が握ることになり、建長寺や円覚寺など鎌倉に現存する名刹もは、北条氏による創建のものが多い。ただし、その人材掌握、政治力によって乱立していた武家勢力を取りまとめた頼朝は、後の天下人徳川家康にも崇拝されるなど、その後の天下の動向にも影響を与えた人物であったことは間違いない。

 

何にせよ、源頼朝が、当時、全盛を誇った平家を滅ぼし、この地に幕府を開設してから820年余。古都鎌倉は今でも当時の様相を随所に残している。

 


光明寺〜国道に近いが、市街地から来た方が場所が分かりやすい(P無料 拝観無料)

 

 

 

活況を呈する古刹名刹

 

箱根や三浦半島、よもすれば、江ノ島にバイクで行く時も、寄ることがあまりない鎌倉。どうも、渋滞と細い道、というイメージがありツーリングに適さないように思われているが、都心に近くて、これほどの歴史と趣のある場所に行かないのは、正直、もったいない。

 

確かに、古都らしく細い道が多いが、逆にそれがメリットとなって、車では行けない場所もバイクなら気軽に門前まで行けるし、特にGSR250のように取り回しのいいバイクならば、気兼ねなく何処にでも入って行けるので楽しい。

 

八幡宮前や北鎌倉の慢性的な渋滞も、線路向かいの御成通りや、梶原の住宅街を抜けることで、容易に回避することが出来るし、何しろ、僅か周囲2〜3kmの範囲のエリアなので、どうにでも行き方はあるし、逆に、バイクで回っていると、いろいろな景色に出会えて面白い。そんな楽しみ方に、このGSR250は、とてもマッチングしている。

 


長谷寺〜736年創建の古刹。四季の花と絶景を望める(二輪P無料 拝観料300円)

 


佐助稲荷神社〜出世、縁結びを願うならココ。道狭し(Pなし 拝観無料)

 

駐車場が無かったり、高かったりする場合もあるが、例えば、駐車場の無い銭洗弁天には、少し上った所にある源氏山公園に停めて、公園と一緒にゆっくり歩いて見て回ればいいし、北鎌倉のお寺を回るなら、比較的リーズナブルな東慶寺に停めて、円覚寺などを巡るという方法もある。事前に各お寺に問い合わせをすると、いろいろと教えてくれる。

 


銭洗弁財天〜源氏山公園にバイクを置いて歩いて来るのが○(Pなし 拝観無料)

 


源氏山公園〜源頼朝像あり。市役所通りからの入口が分かりづらいので注意。

 


源頼朝のお墓〜石塔は江戸時代に建立。バイクを停めて、歩いて参拝可。

 

とは言え、驚いたのは、遠足で着ている小中学生や、観光客、女性客の、その数の多さ。特に名刹付近は人やバスが多く、バイクでの走行も気を使うほど。ちょっとした、プチバブルの様相を呈しているような賑わいだった。もしそういうのが苦手ならば、中心部から少し離れた光明寺や源頼朝の墓などに行けば、古都らしい穏やかな佇まいを感じることが出来る。

 

首都圏からなら、高速直結で横浜横須賀道路・朝比奈ICからすぐ。やはり、行くなら平日がお勧めだ。

 

自家挽工房 鎌倉 梵蔵(鎌倉市材木座3-17-33)11:30〜15:00 18:00〜21:00 木曜定休〜3年連続でミシュランの星を獲得した蕎麦店。十割せいろ\900 Pあり。

 

鳩サブレー〜鎌倉豊島屋の銘菓。お土産に是非(5枚入り \525)

 


由比ガ浜

■足柄・箱根 峠探訪その1(トライアンフ ボンネビルT120)

ヤマトタケルと二つの東海道

 

ヤマトタケルも通った足柄峠と、天下の険とも言われた箱根峠。両峠から東は坂東と称され、各々東海道を構成した名峠です。旅は今も昔も同じ。両峠を走り比べて楽しんでみました。

 


ヤマトタケル(72?113年)が東征の時に通り、「あづまはや(ああ我が妻よ」と嘆いたと言われる足柄峠(759m)。今も風情が漂います。

 

東名高速道路の大井松田ICで降りて、まずは日本の滝百選にも選ばれている洒水の滝に。静かな山中に流れる上品な滝で、赤い橋とのコントラストがいいです。

 


無料Pから徒歩5分と行きやすい洒水の滝。日本の滝100選にも選ばれています。

 

そして次に矢倉沢関所跡に向かいます。江戸時代に小田原藩が建てたという関所らしいですが、今は碑があるのみ。ただ、県道から外れた細い路と集落が当時の往還を偲ばせてくれます。

 

矢倉沢関所跡〜今は関所があったらしい場所に、案内板と碑(民家内)にあるのみです。

 

さて、再び県道78号線に戻ります。この県道は別名「金太郎富士見ライン」と呼ばれ、沿線には金太郎にまつわるものが多く点在しています。特に南足柄市には金太郎関連の看板や像が多く、町ぐるみで金太郎を推している感があります。金太郎の遊び石や金太郎の力水ほか、金太郎の生家跡までがある。そういえば、確か小山町にある金時神社も金太郎の生家跡地に建っているとか…。

 

「金太郎伝説の里」の看板がある南足柄市。

 


金太郎とは平安後期の武士・坂田金時の幼名で、足柄峠で源頼光と出会い、後に頼光四天王の一人となり酒呑童子を退治しました。実際に怪力の武将だったらしく、遊び石(上画像)なるものも残っています。

 

金太郎の力水。キャンプ場内にあります。

 


金太郎が産湯を浸かったと伝わる夕日の滝。こちらもキャンプ場内にあります。

 

南足柄市にある金太郎の生家跡。

 

さて、足柄峠に向かってヘアピンが続き高度が上がっていきます。秋には沿道が真っ赤に染まり、素晴らしい紅葉が望めるでしょう。足柄万葉公園を過ぎ、古事記に出てくるヤマトタケル助けたという白い鹿の像がある足柄明神を参拝した後、足柄峠に。

 


足柄万葉公園〜同公園の駐車場近くでは、樹々の合間から富士山を望めます。

 

940年創始の足柄明神。祭神は天照皇大御神 で、ヤマトタケルが道に迷った際に白い鹿に導かれて足柄峠を越えたと言い伝わっています。

 


899年に峠に置かれたとされる足柄関所跡。 「おじぎ石」は、昔旅人たちがこの石に手をついて通行手形を見せたことから名付いたそうです。

 


当時の旅人たちが歩いた足柄古道が、ところどころに残っています。

 

古来飛鳥時代より、五畿七道駅路の一つとして政治の中心の飛鳥(奈良)から東国へと向かう東海道が設けられていました。東海道の相模国(神奈川県)と駿河国(静岡県東部)を行き交う足柄路(足柄古道)の国境の峠が足柄峠で、足柄峠から東は坂東(関東)と呼ばれていました。

 

平安時代の800年、富士山の噴火(延暦噴火)による降灰で足柄路が通行出来なくなったため、降灰の影響がない南の箱根峠を通る箱根路が整備されることとなり、その後、復旧した足柄路と共に、しばらくは相模国と駿河国の間に二つの街道が並存することとなりました。

 

899年、足柄峠に関所が置かれていましたが、鎌倉時代初期には無くなっていたらしいです。鎌倉時代に入ると、京と鎌倉間で人の往来が多くなり、武士たちの間では箱根権現(
元箱根:現箱根神社) 、伊豆山権現(熱海:現伊豆山神社) 、三嶋明神(三島:現三嶋大社)
を巡る三所詣が盛んとなったことから、距離が近い箱根路(平安・鎌倉古道)の利用が進むこととなりました。

 

鎌倉時代の後の南北朝時代1336年に、足柄路の西側(小山町)と箱根路の西斜面で南朝軍の新田義貞と北朝軍の足利尊氏による箱根・竹ノ下の合戦があり、その後、室町時代にかけて、後の江戸時代の東海道に繋がるもう一つの三嶋から箱根峠へと至る箱根越えの道が開かれました。戦国時代、同道は主要道となり、北条氏は西からの守りの強化のために山中城を築城する際にこの道を城中に入れ込み、その後、元の平安・鎌倉古道の方の箱根路は寂れていきました。

 

江戸時代になり、徳川家康が五街道を整備し、この道と重なるように東海道も整備され、1619年に芦ノ湖畔に箱根関所が設けらました。東海道にある五十三の宿場町の中で、相模湾にある小田原宿から標高846mの箱根峠を越えて次の芦ノ湖畔の箱根宿まで約四里(約5km)。特に難所の橿の木坂は130mで40mもの高低差があるという急坂で、大雨が降ると足が沈んでしまうほどだったといいます。1680年に幕府により街道に石畳が敷かれ、今もその佇まいを見ることが出来るます。

 

足柄路の方は急な箱根路に対して勾配が緩やかだったこともあり、箱根路の迂回路として多くの旅人が行き交ったそうです。その後、江戸時代には東海道の脇往還となり、足柄峠は矢倉沢往還の峠として、富士山や大山、最乗寺への参詣道として賑ったといいます。なお、足柄峠の歴史は古く、古事記には日本武尊 ( ヤマトタケル ) が、東征の帰りに足柄 峠を通ったという記述が残っています。

 


足柄峠を越えて静岡県の小山市に入ると、こんな看板が。まさに、南足柄市と競い合っている感が…。

 

ヤマトタケルの伝承があるほどの歴史ある足柄峠で、今は静かな場所ながら、関所跡を見つつ当時は多くの旅人達が峠を往来していたんだろうな〜と思うと感慨深くなります。ちな
みに、近くの足柄城址からは富士山が一望できます。そしてそのまま新羅三郎義光吹笙之石を横目で見つつ富士見ラインを下り、乙女峠へと向かいました。

 


県道78号線?365号線、別名「金太郎富士見ライン」を足柄峠から御殿場方面に降ると、富士山の絶景が望めます。 金太郎富士見ライン展望台や誓いの丘など、道中に絶景が望める展望地が幾つかあるので、是非、立ち寄って見たいです。

 


誓いの丘〜金太郎富士見ライン沿いにある富士山の好展望地。恋人の聖地的な鐘があります。

 


金太郎富士見ライン沿いにあります石尊佛・石尊松。松越しに富士山が望めて趣があります。

 

※足柄・箱根 峠探訪その2【神奈川(南関東)】に続きます。

■足柄・箱根 峠探訪その1(トライアンフ ボンネビルT120)

※足柄・箱根 峠探訪その1【神奈川(南関東)】からの続きになります

 

箱根の峠々〜箱根スカイラインと芦ノ湖スカイライン

 

走りが楽しめるワインディングとして人気の箱根スカイラインと芦ノ湖スカイライン。もしかして、走るだけで絶景ポイントをスルーしていないでしょうう か。それじゃあもったいない。日本有数の景観を見逃すな!

 


箱根スカイラインに芦ノ湖スカイライン、ターンパイク、椿ラインと、国内有数のライディングパラダイスの箱根。景色も素晴らしい!

 

乙女峠は同バス停から約30分程の所にあり、同峠からは富士山の絶景が望めます。いや、そんなに歩くのは…という方は、麓のふじみ茶屋から5分程登った所にある乙女の鐘からも
綺麗な富士山を眺めることができます。

 

意外と御殿場から強羅や箱根スカイラインに抜ける際に通過してしまっている「ふじみ茶屋」(9:30?16:00)。

 


ふじみ茶屋から5分ほど登った所にある乙女の鐘からは、 絶景の富士山が望めます。トンネルが下を抜けている乙女峠まで徒歩約30分。

 

長尾峠の露頭と呼ばれる地層を眺め見つつ、神奈川県と静岡県の県境の長尾峠に。峠は長尾トンネル上にあり、トンネル脇から山道を登ります。この辺りからは大涌谷の煙も望めます。

 

乙女トンネルから県道736号線経由で箱根スカイランと交わる場所にある長尾峠。長尾トンネルが下を通っています。

 

トンネルを抜けると箱根スカイラインに入ります。ここでは箱根芦ノ湖展望公園に立ち寄って、芦ノ湖の美観を望みたい。

 


天下第一峰?おしるこ屋さん跡の横に有り。御殿場市観光12選。

 


大観山側と真逆の芦ノ湖好景観が見れる箱根芦ノ湖展望公園。

 


箱根スカイラインと芦ノ湖スカイ ラインが交わる所にある湖尻峠。

 

そして絶景道の芦ノ湖スカイラインに。走りが楽しいワインディングですが、道沿いに三国峠、杓子峠と富士山の絶景ポイントが続くので、是非とも立ち寄りたいです。

 



富士山の絶景ポイント。何故か模型の富士山が置かれている三国峠。

 


綺麗な形の富士山の絶景が見れる杓子峠。絶対寄ろう!

 


山伏峠展望台

 


芦ノ湖スカイラインレストランフジビュー(9:00?17:00 火定休)?ウィンドウ越しのに富士山が見え、また道を渡っ た反対側からは芦ノ湖が見れる1度で二度楽しめるレストラン。日本ダムカレー協会が認定した(芦ノ湖はダム湖ではないが)富士山と芦ノ湖を模した富士箱根・芦ノ湖カレーがあります(1,580円)。

 

そしてそのまま進むと国道1号線にぶつかり、箱根峠に。

 

江戸時代には東海道の険所として名を馳せた峠ですが、足柄峠と違って今は峠を示す史跡も見当たらず、道路看板に箱根峠とあるだけです。峠付近には大型駐車場があり、近くの峠茶屋ではガッツリと焼肉やホルモン定食などを食せます。近くの箱根旧街道に茨ヶ平という笹のトンネルの場所がありますが、大雨による洪水で、残念ながら通行止めになっていました。

 

現在、国道1号線と芦ノ湖スカイライン、伊豆スカへの道が交差する箱根峠(846m)。

 

箱根峠近くにある「峠茶屋」。トラックの運転手の御用達の食堂ですが、豚汁が美味い!

 


茨ヶ平

 


旧箱根街道と平行して走る県道732 号線は、400年以上続く茶屋があったり石畳が見れたりと狭いが走ってみる価値ありです。

 

再び箱根峠に戻り、県道20号線で熱海峠へと向かいます。この箱根峠?熱海峠の十国自動車道は、大正7年に丹那トンネルの工事が始めたられたことにより熱海が栄えると見越して、駿豆鉄道株式会社(現伊豆箱根鉄道株式会社)によって作られ昭和7年に営業が開始された爽快な道です。湯河原パークウェイの料金所辺りが湯河原峠で、そして伊豆スカイラインの箱根側からの起点にもなっている熱海峠に。ここも特に峠の史跡らしきものが無くて残念ですが、少し戻った十国峠レストハウスでケーブルカーに乗って山頂駅に行くと、360度のパノラマ絶景と共に、十国峠の看板が。観光的な看板ではありますが、箱根の峠巡りを締めくくるにふさわしい立派な看板を前に思わずジャンプ!

 


湯河原パークウェイ付近にある湯河原峠。バス停以外、その地の名前は見当たりませんが…。

 


熱海峠といえば、ライダーに とっては伊豆スカイラインの始点料金所のイメージですね。トイレあり。

 

◇十国峠レストハウス
ケーブルカー(往復720 円)に乗って3分で山頂に。 山頂からは、伊豆、駿河、 遠江、甲斐、信濃、相模、 武蔵、上総、下総、安房の十カ国が見渡せるといいます。

 


レストハウスの1Fには食事処があり、休憩にもお薦めです。画像は 「峠そば(950円)。

 

伊豆への通過点になりがちな箱根ですが、見処ろ、走り処ろがたくさんあります。エリアは広くは無いですが、逆に史跡や景色をじっくり楽しめる、まさに国内有数のツーリングエリアです。

国指定史跡の箱根関所。人形の裁きを受けて、是非、牢獄に入ってみましょう。(500 円)

 

縁結びや安産にご利益があるという箱根三大パワースポットの一つの箱根神社。インスタのおかげで、湖畔に立つ鳥居は外国人の方の撮影待ち行列が。 挙式された方も並んでいて祝福を受け撮影をしていました。

 


定番の場所なが ら、晴れれば芦ノ 湖越しに富士山の絶景が見れる大観 山は、外せない箱根のビューポイントです。

 


秋には一面のス スキで黄金色に輝く仙石原。

 


仙石原近くの「甘味処よもぎ屋」では、よもぎソフトやよもぎ団子などが楽しめます。

 

 

※伊豆の峠を巡る【静岡県(中部)】に続きます。

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