2017年式 スズキ ジクサー に乗ってみました。

税別20万円ながら、装備が豊富でバイクのいろいろな楽しみ方を教えてくれる&思い出させてくれる万能バイク

 

154cc単気筒SOHC2バルブで14馬力を発生するエンジンを積むジクサー。

 

排気量が154ccと、250ccでもなく125ccでもないことから中途半端な排気量に思えるが、これは日本の免許制度のせいで、海外(特に東南アジアやインド)では使い勝手の良さからか、この150ccというモデルが多い。グローバル化に伴って今後、125ccとか250ccとかの日本の市場に合わせた排気量ではなくて、155ccとか300ccとか、世界市場(主に、東南アジアやインド)を見込んでの排気量車が日本で発売されていくことが多くなっていくかもしれない。

 


とはいえ、154ccで14馬力というスペックからみて、高速走行は厳しいだろうな…とは思っていたものの、これが実際に高速走行をしてみるといい意味で予想が裏切られた。通常の制限速度100km/hの高速であれば、比較的余裕で巡行できてしまうほど、エンジンが力強かったのには驚いた。さすが、このあたり(高速で走ること)はスズキの開発者の方々も考えて作ってらっしゃる。但し、さすがに高速での追い越しまでは速度的に難しいし、長距離の高速走行はほぼフルスロットル状態であることと風に流されやすい軽い車体のことを考えるとしんどい。でも、これは車両価格が税別で20万円台(298,000円)と考えると、ぜいたくな悩みといってもいいかもしれない。

 

二人乗りや荷物が載せやすい大きめな座面のタンデムシートに、タンデムするパッセンジャーが乗りやすいようにタンデムグリップも装備。

 

フロント、リアともにシングルディスクブレーキをおごり、リアサスペンションは7段階の調整が可能。

 


しかも、センタースタンド付きで、メンテンスもしやすい。

 


また、ギアポジション表示付きの多機能フル液晶デジタルメーター装備で、左右のターンランプ表示も別々にある。

 

くどいようだが、これらの装備がついて高速にも乗れて、税別で20万円台なのである。

 

初めてバイクに乗る若いライダーにとっては、プライス的に求めやすいし、友達とタンデムして遊びに行ったり高速を走ってツーリングに行ったりすることもできるし、センタースタンドを掛けてメンテナンスを自分で行ったり、サスを調整してサスセッティングの仕方を覚えたりもできる。そして、燃費がレギュラーガソリンで約40km/L超というのもうれしい。

 


前後ディスクブレーキ装備なので、加速して、ブレーキングして、コーナーを回るといったスポーツ走行も楽しみやすい。中級ライダーにとっても、このスペックは技量的に扱いやすく、オーバースペックのバイクで冷や汗をかきながらスポーツ走行するのとは違って、フルスペックを使って純粋に爽快な汗をかきながら存分に走りを楽しめるという面白さがある。しかも、装備重量で135kgという軽さと低めのシート高は、街中、ツーリングでの取り回し、未舗装路など、いろいろな場面で有益である。

 

バイクという面白さを日常の中で教えてくれて、高速走行、タンデム、メンテなどなど、いろいろな可能性の入口も楽しめる、まさに手の内感で遊べる、万能バイクである。

 

■スズキ ジクサー
全長:2,005mm 全幅:785mm 全高1,030mm ホイールベース:1,330mm 地上最低高:160mm シート高:785mm 車両重量:135kg 乗車定員:2名 最小回転半径:2.5m エンジン型式:BGA1 エンジン種類:空冷4サイクル単気筒SOHC2バルブ 総排気量:154立方センチ 圧縮比:9.8 最高出力(kW[PS]/rpm):10[14]/8,000 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):14[1.4]6,000 燃料タンク容量:12.0L 燃料消費量(※60km/h定地走行)58.8km/L 変速機形式:5速 タイヤ(前):100/80-17M/C 52S タイヤ(後):140/60R17M/C 63H ブレーキ(前)シングルディスク ブレーキ(後):シングルディスク

2017年式 スズキ Vストローム650XT ABSに乗ってみました。

日本国内ではジャストサイズのアドベンチャーバイク。高速移動して三桁国道を走るようなツーリングにはもってこい。

 

 

今春、スズキ Vストローム1000 ABSとともに,、国内仕様としてフルモデルチェンジして発売されたVストローム650。なおXTはスタンダードタイプに対して、エンジンアンダーカウルとナックルカバーを標準装備。ホイールは、チューブレスタイプのワイヤースポークホイールを採用し、車体色チャンピオンイエローNo.2にはゴールドアルマイトのリムを採用。専用設計されたブリヂストン製BATTLAX ADVENTURE A40を採用しています。

 

さて、熟成に熟成を重ねた645ccの90度Vツインエンジンですが、同型のエンジンを積んだSV650 ABSに乗ったときにも感じましたが、いや〜いいエンジンですね。どの領域からもスムーズにトルクフルな出力を発生し、オーバーリッターと違ってそのパワーに圧倒されたり持て余すことがないちょうどいい加減感。体が持ってかれるとか前輪が浮きそうとかじゃなくて、Vストローム650はその車両特性からかよりマイルドな感じになって、とても走りやすいエンジンになっています。個人的には、日本国内のツーリングで乗るなら、このくらいの排気量が、操作的にも燃費的にもちょうどいいんじゃないかと思います。だって、最高速はもう(国内仕様であるなら)180km/hでリミッターが効きますし、サーキット以外でそんなに速度を出す必要(出す場所)がないので、スピードを競う(速さがイメージの)スポーツバイク以外は、あまり出力とかトルクの値の差はそんなに気にしなくてもよくて、逆にその特性の方が(購入時に)重要になってくるような気がします。まあでも、原付二種とかはどれだけスピードダッシュが速いか…というような、信号ダッシュ需要はありますが…。

 

とにかくマイルドで、どこからでもアクセルを回すと力強く車体を引っ張ってくれるいいエンジンです。足回りもかっちりしていて、高速のギャップも、酷道の荒れた路面の凹凸も、きっちり吸収してくれます。積載量が多かったり、タンデム時などにスプリングプリロードを最適にする油圧式プリロードアジャスターを装備しているのも何気に嬉しいです。

 

その、熟成された基本性能の高さに加えて凄いのが、旧モデルからお値段据え置きながらも装備品等がより充実していること。

 

まずは、トラクションコントロール。off、1(低)良好な路面状況、2(高)濡れた路面などと3段階だけながら、切り替えスイッチが左ハンドルバーにあって、使い勝手はいいです。

 

 

常に使うものでもありませんが、特に、ダート走行時などはタイヤの空転を制御しているなと感じられ、安心感が得られました。

 

 

あと、個人的には、昨今、スズキの各車に付いている「ローRPMアシスト」がいいですよね。全ギアでエンジンの回転数の落ち込みを緩和してくれるので、半クラッチを使っての渋滞路の走行やUターンなどでエンスト&立ちごけという心配が少なくなり、こちらも安心感が得られます。

 

ワンプッシュで始動可能なスズキイージースタートシステムもそうですが、スズキって、ライダーが乗りやすくなるようにバイクを作っているなぁ…って感じられるところがいいところ。このVストローム650もそれを感じさせてくれます。

 

装備(Vストローム650XT ABS)は、4本のボルトで3段階を変えられるウィンドスクリーンのほか、エンジンアンダーカウルにナックルカバーとアドベンチャー感を盛り上げる外装が装備。高速走行も防風効果が高くて、快適感が高いです。

 

 

あと、やはり長距離ツーリングを快適にしてくれる、便利なリアキャリアやDCソケットが付いているのも嬉しいです。

 

 

 

個人的には、後方視認性のいいミラーや、チューブレスタイプのワイヤースポークホイールも、安全性をより高めてくれていて嬉しい装備です。

 

 

ただ、ネガな部分としては、これはアドベンチャーバイク全般に言えることですが、やっぱり足つき性がいまいち悪い事。まあ、販売の主戦が欧州の180cm以上ある大柄な方たちですし、アドベンチャーという悪路走破も視野に入れた造なので、腰高なのは仕方ないところ。でも、このVストローム650は、オーバーリッターのアドベンチャーモデルほどに足つきが悪いわけでなく、また、車格に圧倒されたり取り回しが重かったりというわけではなく、タンク回りもスリムで、ある意味、日本で乗るビッグアヂベンチャーバイクとしてちょうどいい大きさなような気がします。

 

 

ちょい乗りや街乗りというより、ちょっとぷらっと遠くまでツーリングに行こうかなぁ、高速をガーッと走って山奥の紅葉や桜を見に行こうかなぁ、と思えて、実際に気軽に行きやすいバイクです。

 

あと、特筆すべきはその価格。いまや100万円オーバーが当たり前となってきたり、カラーバリエーションによって価格が変わるビッグバイクにおいて、全色、Vストローム650XT ABSが95万400円(税別88万円)、Vストローム650 ABSが90万7,200円(税別84万円)と、両車アンダー100万円で、その性能、その装備から鑑みると非常にリーズナブルなこと。はたして1台あたりスズキさんにどれだけの儲けがあるのか心配になっちゃうくらいです。

 

 

■スズキ Vストローム650XT ABS
全長:2,275mm 全幅:835mm 全高:1,405mm ホイールベース:1,560mm 地上最低高:170mm シート高:835mm 車両重量:212kg 乗車定員:2名 最小回転半径:2.7m エンジン型式:P515 エンジン種類:水冷4サイクル90°V型2気筒DOHC4バルブ 総排気量:645立方センチ 圧縮比:11.2 最高出力(kW[PS]/rpm):51[69]/8,800 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):61[6.2]6,500 燃料タンク容量:20. 0L 燃料消費量(※60km/h定地走行):35.5km/L 変速機形式:6速 タイヤ(前):110/80R19M/C 59H タイヤ(後):150/70R17M/C 69H ブレーキ(前):ダブルディスク ブレーキ(後):シングルディスク 価格95万400円(税込)

2017年式 スズキ Vストローム250 に乗ってみました。

DCソケットほか充実装備ながら、お求めやすい価格が◎。200〜300kmくらいのツーリングにはベストな一台。

 

 

先に発売されているGSX250Rと同様の248ccの水冷2気筒SOHC2バルブのエンジンを積んだアドベンチャースタイルの250ccバイク。

 

エンジンは定評のあるGSR250系ということで、日常使用速度域で走るにはとても走りやすく、走行シチュエーションでの汎用性も高いです。また、GSR250に比べて、エンジン内の各パーツをブラッシュアップしているということで、より精度が高まり、吹け上りなどが軽くなり、より乗りやすくなった感じがします。スズキって、Vストローム650の650のエンジンとか、GSX-R1000の1000のエンジンとか、完成度の高いエンジンをそれ以上にコツコツとブラッシュアップして熟成していくのがうまいですよね。この250ccのエンジンもその例に漏れずに、よりよくなっています。

 

また、開発の方もおっしゃってましたが、同エンジンのGSX250Rに対してスプロケットを1丁ショートにしたことで、最高速は抑え気味(でもメーター読みで136km/hまでは出ます※サーキット参考速度)で燃費も若干下がりますが、ワインディングでのギアチェンジがしやすくなりました。開発者の方曰く、テストライダーの方が「こちらの方がいい」ということでショートにしたらしいのですが、山岳路の細い道とかも走りやすくなって、まさにその通りですね。

 

で、アドベンチャーバイクらしいくちばしとアドベンチャー感を感じる丸目一眼ライトと、スズキの250ccとしてはかなり気合の入ったデザイン。GSX250Rも、GSR250を踏襲しながらもかなり気合の入ったデザインで、両車ともに同じPL(プロジェクトリーダー)ということもあり、今までの250ccバイクにはないオリジナリティとアドベンチャー感があって、両車ともにグッドデザイン賞も取ったということで、いいデザインです。

 

 

あと、秀逸なのが、その足付き性。プロジェクトリーダーの方もあえてこだわったという足つきの良さで、普通、(ビッグバイクが多いですが)アドベンチャーバイクというと、BMW R1200GSをはじめ人気が高い欧州の人の体格に合わせるため、また、悪路の走破性を考えて腰高のバイクが多い中で、このVストロームはその真逆をいくような足つきの良さ。ビッグアドベンチャーバイクから乗り換えると、その足つきの良さに少し物足りなさ感を感じてしまうかもしれませんが、250ccの軽い車体と相まって取り回しも楽なので、市街地走行や渋滞路、また、先が細くなって心細い道にも心配せずに突っ込んでいけて、日本の風土や日本人の体格にとてもマッチしています。

 

 

そして、税込57万円という価格の中で、オプションではなく、標準でよく付けたな〜と思う装備。

 


高速での防風効果はもとより、アドベンチャー感を盛り上げてくれるウィンドスクリーンとナックルカバー。

 


未舗装路などでの飛び石などからエンジンやエキパイを守るエンジンガードに、メンテナンス時に楽なセンタースタンドも標準装備。

 

 


ツーリング的にはとてもうれしいDCソケットとリアキャリアも標準装備。

 

 


また、純性のサイドケースを簡単に取り付けられるアタッチメント部分も、普通にネットなどの荷掛けがしやすく、あと、メータパネルはフル液晶で、昨今のスズキ車と同じくイグニッションをオンにするとGOという表示が出ます。ちょっとした遊び心ですね。

 

ちなみにこのメーターパネルの上が空いているので、いい悪いは別にして、取り付け方によってはスマホナビなどを付けられるかもしれません。

 

 


あ、ハザードも付いています。

 

Vストローム650と同様、このバイク1台でどれだけスズキに儲けがあるんだろうか…と心配してしまうくらい、価格に比べて装備が充実しています。

 

ネガティブな部分は、やはり高速を使って1日500km〜700kmとかかなりの長距離を走るのには、(当たり前ですが)ビッグアドベンチャーに比べて車格的&走行性能的にちょっときついのと、ツーリングや街乗りメインで使うアドベンチャーバイクとしては(見栄を張らなければ)「もうこれでいいじゃん」と思えてしまうこと。それくらいでしょうか、実際、月に1〜2回のツーリングと、たまに町中を走るのが中心の僕も、このバイクでいいじゃん…とその誘惑に負けそうでした。とはいえ、このバイクがいい!ではなくて、このバイクでいいじゃん、と思ってしまう部分に、何か突出した弾けた個性が薄いことも事実です。まあ、最近、CBR250RRやMT-09などの個性勝負のバイクが増えている中、なるほど、実直なスズキさんのバイクらしいです。

 

しかし、くどいようですが、バイクの値段が高くなっていっている中、税込57万円でこの装備は、ツーリングライダーにとってはお買い得なバイクじゃないでしょうか。ジクサーにしろ、Vストローム650にしろ、今年(2017年)のスズキのバイクはとてもリーズナブルな感じがします(他社のバイクの価格が上がりがちだからかもしれませんが…)。

 

 

■スズキ Vストローム250
全長:2,150mm 全幅:880mm 全高:1,295mm ホイールベース:1,425mm 地上最低高:160mm シート高:800mm 車両重量:188kg 乗車定員:2名 最小回転半径:2.7m エンジン型式:J517 エンジン種類:水冷4サイクル90°2気筒SOHC2バルブ 総排気量:248立方センチ 圧縮比:11.5 最高出力(kW[PS]/rpm):18[24]/8,000 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):22[2.2]6,500 燃料タンク容量:17. 0L 燃料消費量(※60km/h定地走行):39.0km/L 変速機形式:6速 タイヤ(前):110/80-17M/C 57H タイヤ(後):140/70-17M/C 66H ブレーキ(前):シングル ブレーキ(後):シングルディスク 価格57万240円(税込)

2017年式 スズキ GSX250R に乗ってみました。

史上最高に乗りやすいスポーツバイク。GSX-Rを彷彿させるフォトジェニックなデザインが◎。

 

 

スズキのフラグシップスーパースポーツモデルのGSX-R1000を彷彿させるようなフロントフェイスをはじめ、跳ね上がったテールにスポーティなサウンドを奏でる2-1エグゾーストシステムのマフラーなど、まさにスーパ−スポーツテイストの250ccバイク。

 

ただし、ベースエンジンが水冷2気筒SOHC2バルブで、最高出力24馬力ということもあり、他社の250ccスポーツバイクよりも最高速や加速などのパフォーマンスで一歩譲ることはあるものの、ツーリングや街乗り、中低速のワインディングロードなどの通常速度域では、さほどその差を感じることはない。

 

それよりも、低中速域に振られたトルクフルなエンジンは、ツーリングや街乗りでとても扱いやすく、極低速域に至っては半クラッチだけで発進が出来そうなほどだ。ワインディングでは、軽快なハンドリングとグンと伸びるトルクフルな低中速の加速を使って、決して自分のペース以上になる必要もなくスポーツ走行が楽しめる。

また、クッション性のいいシートや、セパレートハンドルながら垂れ角が少なくで切れ角のあるハンドルのおかげで切り返しやUターンもしやすく、見た目以上に長距離ツーリングでも疲れることはない。満タンで約500kmもの走行が可能で、本体価格が税別で40万円台というのも嬉しい。

 

ちなみに、左のミラーの付け根あたりにあるM10のネジ穴(ゴムキャップ付き)は、穴埋めボルトを使うとマルチバーホルダーなどが付けられて、ナビやドラレコ、アクションカムなどが付けられて便利だ。

 

また、タンデムステップのところにロープやツーリングバッグのベルトなどが掛けられるフックがあるほか、リアシート裏にも荷掛けベルトが付いていて意外と積載もしやすい。

 

 

紛れもなくスポーツバイクテイストながら、非常にツーリングや街乗りがしやすく、史上最高に乗りやすいスポーツバイクといっても過言ではないバイクだ。

 

■スズキ GSX250R
全長:2,085mm 全幅:740mm 全高:1,110mm ホイールベース:1,430mm 地上最低高160mm シート高:790mm 車両重量:178kg 乗車定員:2名 最小回転半径:2.9m エンジン型式:J517 エンジン種類:水冷4サイクル2気筒SOHC2バルブ 総排気量:248立方センチ 圧縮比:11.5 最高出力(kW[PS]/rpm):18[24]/8,500 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):22[2.2]6,500 燃料タンク容量:15.0 燃料消費量(※60km/h定地走行):41.0km/L 変速機形式:6速 タイヤ(前):110/80-17M/C 57H タイヤ(後):140/70-17M/C 66H ブレーキ(前):シングルディスク ブレーキ(後):シングルディスク

2018年式 スズキ GSX-S750 に乗ってみました

速くて軽い!ワインデイング走行がメチャ楽しい!そして、ツーリングでも楽しめるスポーツバイクだ。

 

 

まず、乗って感じたのが、予想以上に「速い!」ということ。スーパースポーツのGSX-R750のエンジンを積んでいるのだから当たり前なのだが、高速走行でも3千〜6千回転で十分に走れて、レッドソーンが11,500回転からと思うと、空恐ろしい限り。それでも臆することなくアクセルを開けやすいのは、エンジンがストリート用にチューニングされているから。150ccのジクサーと全幅、全高がほぼ同じで、全長が僅か12mm長いだけというコンパクトさが狭い道を走ったりUターンをよくするツーリングでは重宝あい、アップハンドルと相まって取り回しもしやすいのがうれしい。この速さとコンパクトさ、そして視界の良さで、ワインディングでのスポーツ走行がとても楽しく快適で、スペックは高いものの、そのスペックに技量以上に引っ張られることなく、自分の技量の範疇でマージンも持ってスポーツ走行を楽しめるのは、このバイクの持つ懐の深さだと思う。もちろん、一度アクセルを回すとまるでヒョウのように牙を剥く凄さをも持っている。

 

直4ビッグバイクが税別で80万円台というのも驚きだが、ツーリングで500km以上の長い距離を走っても疲れなかったのにも驚いた。

 


ストリートやワインディング用にチューニングされたGSX-R750直系のエンジンを搭載。リニアなスロットルレスポンスを発揮しつつ、6速ギアをハイギアード化しトップスピードを維持。最終減速比をローギヤード化して加速性能も向上させた。効率よく出力を路面に伝える、3モードのトラクションコントロールシステムも搭載。

 


左ハンドルにトラクションコントロールシステムのスイッチがあり、切替えがしやすい。

 


リアシート下には、小さな雨具などの収納が可能な小スペースがある。

 

GSX-S750諸元

2018年式 スズキ GSX-S1000F ABS に乗ってみました

まさに、アップハンドルのGSX-R1000!

 

 

今回、ツーリングをする前に少しこれに乗って、「これで日帰り北海道ツーリングをしたら面白いかも」と、本気で思ったほど特に高速走行が楽しいバイクだ。津軽海峡フェリーの時刻が合わず。残念ながら日帰り北海道ツーリングは断念したものの、高速を快適に走れるVストロームシリーズや、セパレートハンドルのGSX-R1000Rと違って、高速でスポーツ走行する楽しさを味わえるバイクだ。

 

怒涛のパワー(148PS)と高速走行に適した形状のスクリーンとカウル。そして、操作しやすいアップハンドルを相まって、移動のための単調な走行になりがちな高速走行を楽しく走れるバイクだ。また、下道では、太いトルクを使って、中高速コーナーなら2速や3速だけで軽い車体を加速させながら走れるので、シフト操作が少なく疲れがたまりづらい。意外と足つき性もよく、軽くて取り回しもしやすい。そのせいか、気が付けば1日で700km以上も走っていたのには驚いた。

 

スーパースポーツバイクに乗っているが、そろそろ楽なバイクに乗り換えたい方、スーパースポーツバイクに乗りたいけどもっぱらツーリングユースのライダーには、特にお勧めのバイクだ。

 


よく規制に対応できたな〜と思うくらいコンパクトな4-2-1のマフラー。腹下からいい音を奏でる。

 

ベースエンジンは、世界選手権や鈴鹿8耐、JSBも制したことのあるGSX-R1000のK5〜K8世代のエンジンで、レースに勝つために創られた強力なエンジンをストリート用にチューニングし、148PSものハイパワーながら街中でもアクセルワークがしやすく走りやすくなっている。3モードのトラクションコントロールを搭載し、エンジンの出力を効率的にリアタイヤに伝えてくれる。また、アルミ製のスイングアームやアルミ製ホイール、アルミ製のハンドルなどにより、軽量化が図られている。

 


スポーツ走行や濡れた路面に効果を発揮するトラクションコントロール。スイッチが左ハンドル上にあり、切替えがしやすい。

 


リアシート下には、小さな雨具が入るくらいのスペースがあり便利。リアシート裏には荷掛け用ベルトも付いている。

 

GSX-S1000F ABS諸元

2019年式 スズキ KATANA に乗ってみました

走ることが楽しい!オールラウンダーなスポーツツーリングバイク

 

 

とにかく走っていて楽しいバイクです。吸気音&排気音とサウンドデザインにこだわったという図太いエグゾーストノート。重心を移動すると、バイク任せでヒラりとカーブを曲がってくれます。太いトルクを使いコーナーを曲がり一気に加速して立ち上がっていく。特にスロットルレスポンスが素晴らしいです。

 

 

全長・全幅・全高、全てにおいて、実はVストローム250よりも小さくて、そのコンパクトなボディ にGSX-R1000ベースのストリートチューンされた148PSをも発生するハイパワーエンジンを搭載していますので、まさに低速コーナーから高速コーナーまで、バッサバッサと刀で切るような感じでカーブを クリアしていきます。フロントにブレンボ製ラジアルマウントモノブロックキャリパーを採用。先進のトラクションコントロールも搭載しています。

 


3モードのトラクションコントロールを搭載。スリムなタンクとアップハンドルで取り回しがしやすく、ツーリングでの使い勝手が比較的いいです。広いリヤシートはバッグが置きやすく、こだわりのリアフェンダーもテイストフルです。

 

そしてコンパクト且つ取り回しの良さで、ビッグバイクながら狭路でも安心して走っていけるのが旅先ではとても心強いです。

 


アップライトなポジションで路面状況に も対応しやすいです。レスポンスがいいプログレッシブスロットル※1も◎。
(※1.プログレッシブスロットル…スロットルグリップのワイヤーの巻き取り軸を従来の真円とせず、よりレスポンスのいいアクセル操作を可能とします。)

 

1100刀はそのデザインがフューチャーされがちですが、実は走りがとても楽しいバイクでした。新型カタナはまさにその走りの楽しさも継承していました。セパハンという選択肢もあったといいますが、約40年前のスタイルを現代的らしいテイストにブラッシュアップし、ライダーの意のままに走る楽しいバイクを作ったスズキの開発陣、そしてテストライダーの方々には脱帽です。

 

 

図太い直4サウンドを耳にし心を踊らせながら、高速やワンディングはもちろん、あらゆるシチュエーションでワクワクしながら走りを楽しませてる、まさに他に類を見ないオールラウンダーなスポーツツーリングバイクです。

 

 

●全長:2,130mm 全幅:835mm 全高:1110mm ●シート高:825mm ●装備重量:215kg ●エンジン:水冷4サイクル直列4気筒DOHC4バルブ ●総排気量998? ●最高出 力:109kW(148PS)/10,000rpm ●燃料タンク容量:12L ●カラー:ミスティックシルバーメタリック、グラススパークルブラック ●メーカー希望小売価格:\1,540,000(税込)

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