■中房総(スズキSV650 ABS)

 

冬のツーリングのつらいところって、
@寒い
A凍結(雪)が心配

 

というのが代表的なところでしょう。逆に、冬のツーリングのいいところといいますと、

 

@道が空いている
A観光地が空いている
B雨天率が低い(太平洋側)

 

ということは、着込んだり電熱アイテムを使ったりすれば、酷暑で脱ぐに脱げない夏よりかは、まだ快適に走れる術がありますし、あと、天気と時間と場所さえ気にかければ、実は、冬って昨今の暖冬を鑑みると、思っている以上にツーリングにいいシーズンなのではないでしょうか。

 

で、今回は、都心からわずか1時間ほどで行ける、今話題の絶景の場所を訪ねてみました。

 


さあ、海ほたるで鐘を鳴らして、出発!

 

まずは、川崎からアクアラインを渡ってすぐの木更津市にある江川海岸に。

 

海中に立つ電信柱の列が、まるで海に浮いているかのように見えることから、ボリビアにある水鏡の湖のウユニ塩湖のよう、と言われている場所です。

 

おぉ、絶景!とまでは言えないものの、確かに「おっ!」という感じの場所です。

 


江川海岸〜インスタ映えスポットとして人気。対岸の川崎市の工場群を眺め見れます。

 

以前はこういう場所が数か所あったらしいのですが、今やここだけらしいので、早めに電信柱が撤去される前に行った方がいいようです。特に夕暮れ時だと幻想的な風景が見られるらしいです。

 


鹿野山 神野寺〜お寺の伝えによると、598年に聖徳太子によって開かれたという関東最古の古刹です。表門(四脚門)は国の重要文化財に指定されています。

 

続いて尋ねた場所は九十九谷展望公園。晩秋の早朝時だと雲海上に房総の山の峰々が見えて、幻想的な風景を醸し出すところです。

 


九十九谷展望台〜鹿野山 神野寺からほど近いところにあります、まさに「おっ!?」の代表的スポット。入口を見逃しやすいので要注意。

 


房総スカイラインや東栗原辺りには、ジオパーク的な景気を見ることが出来ます。

 

そして、房総スカイライン経由でいよいよ昨今話題となっている濃溝の滝に。

 

実際にインスタグラムで話題になっているところは濃溝の滝ではなく、正式には亀岩の洞窟と言うらしいのですが(濃溝の滝というのはまた別場所らしいです)、なぜかその名称で拡がっているようです。ここは、インスタグラムに投稿された画像が、まるでジブリの世界のように神秘的と話題になった滝で、今回、平日に言ったにも関わらず何台もの観光バスが止まっていました。たぶん、週末は凄いことになっているのでしょう。

 

清水渓流公園という公園内にあるその滝(洞窟)は、無料駐車場から少し歩いた場所にあり、絶景とは言い難いですが「おっ!?」と目が留まる景色です。だが、やはり朝陽が差す時間でないとインスタグラムに投稿されたようなきれいな景色は見れないようで、ちょっと立ち寄っただけではなかなか会えない景色のようです。

 

でも、この濃溝の滝にしろ江川海岸にしろ、スマホで画像を撮って気軽に世界中の人々がその景観を見られるようになるのは、今まで日の目を見なかった美景を知ることが出来て、それでそこに人が集まるのですから、地域の活性化にもいいことだと思います。

 


亀岩の洞窟(濃溝の滝)〜清水渓流公園内にあります。美しい写真を撮りたいのなら、晴天時の早朝がお勧めです。

 

あとは、来訪者のマナーの問題だけでしょう。ただ、そんな絶景に出会えるのは、時間や光、そしてカメラの機能にも依るところも大きいので、そう簡単に見られるものではないと肝に銘じて見に行った方がいいようです。

 

清水川渓流公園〜紅葉の名所でもあります。

 

ちなみに、千葉県内には日本百景/日本二十五勝が三か所(鏡ケ浦、清澄山、利根川)もあり、その他にも九十九里浜や鋸山などの景観もあり、元来、景勝地の多いところですが、全般的には「おぉ!」というより「おっ!?」という場所が多いような気がします。

 

そして、千葉一の紅葉の名所とも言われてます養老渓谷に。温暖な房総半島にある養老渓谷は関東一遅い紅葉の名所らしく、見頃は11月下旬ごろからとのことです。なお、養老渓谷は紅葉の各名所の場所が分かりづらいので、事前に観光協会のHPから養老渓谷のマップをプリントアウトして持っていくのがお勧めです。あと、紅葉狩りの歩行者が多いので、バイクでの走行にはご注意を。

 


養老川にかかる朱塗りの観音橋。橋を渡ると出世観音があります。

 


まだ、紅葉前の養老渓谷。紅葉の名所、白鳥橋から。

 


紅葉の時期には、このような景観も望める(梅ヶ瀬入口)

 


日高邸跡

 

養老渓谷から県道178号線を走ると、やがてコーナー沿いに駐車場があり、栗又の滝が一望できる。しばし、滝鑑賞をして、再び先に進むと、養老滝(栗又の滝)入口と書かれた門がある。その門がまた何と言うか、異様というか微妙というか…。アート的な感じです。

 


ちょっとシュールな、養老滝(栗又の滝)入口と書かれた門。

 

入場は無料で、門をくぐるとすぐ目の前に滝が現れる。栗又の滝は、近くで見るとゆっくり岩肌を流れ落ちていく滝で、遠景で見た時とはうって変わって「お!?」という感じ。でも、遊歩道があって滝が間近で見られるので、入口の門をくぐるのにちょっと躊躇するかもしれないが、養老渓谷に行ったなら寄る価値はあり、だ。

 


栗又の滝〜全長100mを誇る房総随一の名瀑。

 

さて、今回の中房総や南房総は、館山自動車道や房総スカイラインが出来て比較的アクセスは良好となったが、それでもまだ海岸線も山岳路も細い道が多くて、移動に時間がかかる。ある程度エリアを絞って、そして、東京に近くてアクセスがいい分、フェリーに乗ったり、美味しい海産物を食べたりして、より旅情を高めるようにするのがお勧めである。

 

あと、千葉は広い!都内から養老渓谷まで行き来しただけで、なんと約300km。帰路は二時間以上費やし、アクアラインでは強い横風に煽られまくられた。恐るべし、千葉。決して侮ってはいけないところなのだ。

 


すずきめし〜今回、ツーリングに行った中房総とは違うエリアながらも、同じ千葉県の船橋市にあるB級グルメ。その名も「すすきめし」。船橋が漁獲量日本一!を誇りすずきを使い考案されたライスコロッケで、なんと、ちばグルメ選手権でグランプリを受賞した一品。市内の各所で食べることが出来る。ズズキユーザーなら、是非!

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