■遠山郷(スズキ Vストローム650XT ABS)

中央自動車道・高井戸ICから松川ICまで、228.3km。約2時間半の行程です(\5,980 ETC:\5,420)。

 

甲府あたりまでは山岳風景で単調ながらも、カーブや高低差もあり結構せわしく走りますが、やがて、八ヶ岳が見えてくるあたりから旅情が高まり、そして南アルプスもその様相を見せ出し気分も高まります。

 


駒ヶ岳PA[komagatake parking area]からもその景観が望めます。

 

松川ICで高速を降り下道を走り、国道152号線に。国道を北側に向えば、昨今人気のパワースポット「分杭峠」があります。離れたところにある駐車場から、乗り合いバスで現地まで移動するらしいです。バイクだからといって、峠の近くでちょっと駐停車…も、監視の方がいて注意されるらしいです。ご興味のある方は、是非。

 


途中、ループ橋みたいなものが山中に出てきてテンションが上がるも、よくよくその場で調べてみたらループになっていない普通の道らしい…です。

 

で、このループっぽい道が見える辺りで、何も考えずにナビの案内通りに向ったら、なんか道が細いし落石が多くなってきました…。まあ、下栗の里も険しいところにあるから、と思いつつ走っていくも、どうも、道が悪すぎておかしい。で、圏外を抜けてナビを見ると、県道251号線なる酷道を走っておりました。スムーズルートの国道474号線と国道152号線をショートカットのように抜ける道ですが、ここは時間的にも気分的にも国道を走られる方をお勧めします。

 


↑県道251号線。このあたりは比較的道も整っているが、別に景色がいい道でもなく、道中に蛇が寝ているような道なので無理していく必要もないかと。

 

↑こんなトンネルを抜けなきゃならないですし…

 

で、やっとこさ国道152号線に出ました。

 

国道152号線は別名「秋葉街道」と言われるように、遠州の秋葉神社に参拝する道として賑わった街道です。飯田市上村から日本のチロルと例えられて人気の高い「下栗の里」に向かう道が出てきます。

 


ここが、国道152号線から下栗の里へと向かう道の入口です。

 


下栗の里の先には、昔、隕石が落ちたといわれるクレーター(クレーターどころか、全然、その外観が認識できないほど広い)があるようです。ご興味のある方は是非。

 

しばらく樹々の中走ると(7kmくらい)、樹々がなくなり視界が開けて、下栗の里に到着。まさに、急斜面に(というか山沿いに)耕地が広がっています。

 

 

 

日本のチロルというか、なんでこんな不便な山裾に村(集落)があるのか、不思議な感じです。村内を走る唯一の道を上っていきながらも、もちろんですが、普通に村の方々が生活している様を拝見していると、不便で大変だろうなあ〜という思う反面、ここにはここの生活があうんだよな〜なんて思いつつ、斜面を上っていきました。

 

やがて、駐車場に到着。かなり広い駐車場でびっくりしましたが、平日だったからなのか無料で嬉しい限りです。

 

そこから、村の方が整地されたという遊歩道を歩いて約20分。

 

 


↑手作り感満載のビューポイントの展望台。村の方々が作られたんだなあ…

 

写真でおなじみのビューポイントに到着します。樹々の間から下栗の里の全景が望めます。

 

 

さて、下栗の里を後にして、再び国道152号線に。そして、木沢地区に行く旧道に入るとすぐに、平成12年に廃校となったノスタルジー感満載の、木造の旧木沢小学校があります。入館無料で道すがらなので、是非とも立ち寄ってみたい場所です。

 

 


昭和7年に建てられたとのことなので、多くの子供たちが走り回って、先生に怒られたであろう板張りの廊下。

 


今にも生徒たちが入ってきて授業が始まりそうな教室。壁に貼られた作品がノスタルジー感を誘います。

 


広い教室の前の方にランドセルが掛けられた小さな木椅子がポツンと4つ。黒板にかかれた「○○先生ありがとう」の文字が、何かグッときます。

 

なお、このまま国道152号線を南下すると、青崩峠で突き当りとなる珍しい分断国道のため、県道369号線で分断か所を迂回することに。

 

ちなみに、途中には塩分の高い立ち寄り湯のかぐらの湯や、かの武田信玄も進軍中に通ったといわれる和田宿などがあります。

 

かぐらの湯

 

和田宿

 

そして、そのまま県道369号線を上っていくと、兵越峠に。ここには、未舗装の広い駐車場があります。

 

 

 

実は、この峠の道向こうに、「国盗り公園」というのがあって、ここで年に一回、長野県選抜勢と静岡県選抜勢とで綱引きが行われて、それで勝った方が1mほど、国境を伸ばせるというもの。ちなみにこれは行政的な境ではなく、あくまで国境(信濃と遠州?)というもので、歴史的な慣習みたいなものでしょうか。でも、漢字の一、二、三、などと書かれた棒が県道沿いにあり、その珍しい光景に風情も感じられます。

 


国盗り公園。ここで綱引きが行われるよう。観戦席もあり。

 


あくまで、「国境」と念押しでの札が立てられています。そりゃ、毎年県境が変わったら、大変ですもんね。

 


長野勢が連勝しているのかすでに棒は静岡県側MAXに近い状態。、やばい、静岡勢、後がない!

 

そして、そこからすぐ先に静岡県浜松市の標識が。これで長野県とお別れです。

 

(C)Google

 

※天竜スーパー林道【静岡(中部)】に続きます。

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